俺のSPはくの一女子高校生
怪我はないようだが、強がっている顔からは怯えている感情が見え隠れしている。
やれやれ。お姫さまをひとりにして、幹部の王子さまたちは一体何してんだ?
「アナタたち……」
「制服を見ての通り、同じ鶴桜高校の生徒です。お困りならば助けてあげますよ、お姫さま」
「……じゃあ、お願いできるかしら」
「はい、了解しました。んじゃ、そこにいる野郎ども!俺が相手だ!文句ある奴は掛かってこいや!」
皇の周りにいた男が俺に向かって拳を振り上げたりして、襲い掛かってくる。俺は攻撃を難なく躱し、逆にカウンターで腹に膝蹴りをいれる。
そんな感じで3人ほど倒したんだけど、それ以上襲い掛かってこない。
おかしいな、と思ったがすぐに納得した。
いつの間にか楓も参戦していて、俺より多く倒していた。
「俺に任せておけばよかったのに」
「朔の戦い方、危なくて見てられない。帰ったら特訓だよ」
「はい……」
これは覚悟してた方がいいな。
楓の目が本気だ。