俺のSPはくの一女子高校生

怪我はないようだが、強がっている顔からは怯えている感情が見え隠れしている。

やれやれ。お姫さまをひとりにして、幹部の王子さまたちは一体何してんだ?


「アナタたち……」

「制服を見ての通り、同じ鶴桜高校の生徒です。お困りならば助けてあげますよ、お姫さま」

「……じゃあ、お願いできるかしら」

「はい、了解しました。んじゃ、そこにいる野郎ども!俺が相手だ!文句ある奴は掛かってこいや!」


皇の周りにいた男が俺に向かって拳を振り上げたりして、襲い掛かってくる。俺は攻撃を難なく躱し、逆にカウンターで腹に膝蹴りをいれる。

そんな感じで3人ほど倒したんだけど、それ以上襲い掛かってこない。

おかしいな、と思ったがすぐに納得した。

いつの間にか楓も参戦していて、俺より多く倒していた。


「俺に任せておけばよかったのに」

「朔の戦い方、危なくて見てられない。帰ったら特訓だよ」

「はい……」


これは覚悟してた方がいいな。

楓の目が本気だ。
< 22 / 80 >

この作品をシェア

pagetop