俺のSPはくの一女子高校生

「さっきはありがとう。助かったわ」

「いやいや、困ったときはお互い様ということで」

「そうね」


皇がクスッと艶っぽさのある笑みを浮かべた。

こんな顔されたら、そこら辺の男はイチコロだろうな。


「アナタたち、名前は?」

「ああ、俺は月神 朔夜。こっちは風魔 楓」


楓がペコッと頭を下げる。


「朔夜くんと楓さんね。ねえ、朔夜くん」


皇が一歩俺に近寄ってくる。

互いの吐息が感じそうな距離に皇の顔があり、かなりびっくりした。


「私、アナタのこと気に入っちゃった」

「へ?」

「また明日ね」


そういって、皇は車に乗り込んでしまう。

皇を乗せた車が見えなくなるまで見守ったあと、俺は楓と家へと向かった。
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