俺のSPはくの一女子高校生
皇さんはわたしの許可なく勝手に横に座ってきた。
離れて座りたいけど、離れたら嫌っているのが丸わかりだ。嫌っていることを知られる方がイヤだから、私は気持ちをグッと堪えてその場に居続けることにした。
けど、視界に皇さんをいれたくなくて、目線は走り周る朔をずっと捕え続ける。
「楓さんと朔夜くんってどんな関係なの?」
「……普通の幼なじみ」
「ふ~ん、付き合ってるとかじゃないわけ。……まぁ、確かに楓さんは朔夜くんと不釣合いだもんね」
「不釣り合い?」
『不釣り合い』という言葉に思わず皇さんの方を見てしまう。
「まさか、朔夜くんが楓さんみたいな地味子と釣り合ってるようにみえるの?」
わたしは逃げ回る朔をみた。