俺のSPはくの一女子高校生
楓の笑顔が伝染して、俺もつられて笑顔になってしまう。
家の中でしか見られなかった素の楓を、学校でもみられる。
そう思えば、地味子を卒業した楓も悪くないなと思った。
そして、教室に入れば、ざわついていた教室が一瞬でシン……と静まった。
時が止まったかのように静かな教室の中、楓は気にするそぶりを全くみせずに、自分の席に座った。
「おい!朔夜!あれ誰だよ!?」
すぐにいつもつるんでる拓真(タクマ)が興奮気味に俺の席に来た。
「誰って、楓だろ?」
「あれが風魔!?嘘だろ!全くの別人じゃねえか!」
「別人?おまえ目がおかしいんじゃないの?楓は地味な格好をしていても、こう、隠しきれない可愛さがな……」
「ああ、すまん。おまえに聞いた俺が間違いだったよ」
それが質問に答えてやった人に対しての言葉か。