俺のSPはくの一女子高校生

「まだ俺に用があるの?」

「やっぱり朔夜くんを諦められないの」

「あのな。それじゃ俺が勝負に勝った意味がねえだろ」

「おい、朔夜。勝負って……」

「後で話すからちょっと待って」


口を開こうとする拓真を制する。

皇が来たせいで他の生徒の視線が集まり始めたため、俺は皇を連れて場所を移動することにした。

やってきたのは教室から少し離れた休憩所。

自動販売機があり、3人ほど座れるベンチが4台。中央に置かれた机をロの字で囲むように置かれている。それと同じものが対照的にもう1個隣に置かれている。

周りに目隠しをするように壁があるから、2人っきりのところを人に見られる心配もない。


「本当に鬼龍に入ってくれないの?」

「入らないって何度も言ってるだろ」
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