俺のSPはくの一女子高校生

「っぅん!?」


突然皇にシャツを掴まれたかと思うと、唇にやわらかいのもが触れた。1cmも離れない距離に皇の顔がある。

……え?俺、皇にキスされてんの?

あまりの急展開に固まる俺。

そんな俺にお構いなしに皇は俺の唇を貪って、ようやく離れた。


「朔夜くん、モテるからキスぐらいじゃ落ちてくれないよね」


は……キスぐらいだと?


「きゃっ!急にどうしたの?」

「俺の……」

「……どうしたの、朔夜くん」

「俺のファーストキス返せよバッキャロー!!」


あ゛ああ~!!

ファーストキスは楓(できねえと思うけど)としたかったのに!

まさか今日その夢がぶち壊されるなんてェェェ!!


「わぁぁぁぁぁ!もうやだ!死にたい!死んでしまいたい!」

「えっ……?え?……その、ごめんね、朔夜くん……」


あまりのショックに我を忘れ、謝ってくる皇の声も聞こえない。
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