俺のSPはくの一女子高校生

俺、これからどんな顔して楓の前にでりゃいいんだよ!

ぜってー顔引きつるよ!

苦笑いしかできねえよ!

ああ……家に帰りたい……。部屋に引きこもってシクシク泣きたい……。

あ、家に帰っても楓が帰ってくるじゃん……。

学校にいても家にいても楓がいるから気まずいぃぃ……。


「朔……どうしたの?」

「楓!?」


いつの間にか教室にいたはずの楓が立っていた。

楓は俺をみると、皇に鋭い視線を向ける。


「皇さん、朔に何をしたの?」

「アナタ、楓さん?」

「そう。けど、今はそんなのどうでもいい。朔に何をしたの?」

「ちょっと、朔夜くんにキスを……」

「わぁぁぁぁぁぁぁ!」


楓に聞こえないように大声を出したが、遅かった。

楓がすっごい冷たい目で俺をみてる。絶対零度より冷たい目だ。

夏なのに悪寒が……。
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