俺のSPはくの一女子高校生
*変化する日常
4時間目の数学が終わると、楓と一緒に食堂へ行く。
そして、いつもの日替わりランチを持っていつもの席へと行く。
そしてそして、いつものように向かい合って食べていたんだけど……。
「なんで猿飛がいるの」
「クラスメイトに向かってずいぶんと冷たい言葉ですね」
俺の向かいの席、しかもちゃっかり楓の隣で和食定食を食べている猿飛。
ナチュラルに一緒に食ってるけど、誘った覚えはない。
楓が誘ったのかって、アイコンタクトで尋ねるけど、楓は眉を下げて首を横に振る。
どうやら楓も誘っていないらしい。
とりあえず、無下に追い払うのも躊躇われてモグモグと食べ進める。
猿飛は米粒一粒残さずに綺麗に食べ終えると、育ちのいい人間らしい所作で手を合わせた。
それを見計らって、俺はさっそく猿飛に聞いた。
猿飛の奴やたら食うのが遅くて、昼休みが後10分で終わる。急がないと。