背中合わせの恋

根拠はないけど、結城夏哉ならやってくれるんじゃないかって


そう思わせるだけのオーラがある


「・・・ってこんなことお前に言っても仕方ないのにな」

「・・・」

「神崎も俺に幻想を抱いてるならとっくに捨てた方がいい」

「それは、こっちの台詞なんだけど」

「ふっ。ならお互い様かもな」

「そうね」


案外似た者同士かもしれない

そう思ったらこれから始まる同棲もそこまで嫌なものとは思わなくなった




―――――――――――


「なにここ・・・」

「だから俺らが住むマンション」

「最上階見えないんだけど」

「一応ここらで一番の高層マンションだからな」

「お金の使い道間違ってんじゃないの?」

「そこは同意だな」


親が共同出資で買ったというマンションは誰がどう見ても超高級マンション

いったいいくらしたんだろう・・・


どうせ、周りに誇示するためのしょうもないプライドでお金出したんだろうけど、何もここまでしなくても






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