すでに恋は始まっていた
「お母さんのデザインする服は全部私に向けて作ってあるの。だけど私はあんなガーリー過ぎる服あまり好きじゃなくて…それでよければあげるけど…」


(…すごい。けど、お母さんかわいそう…)


お母さんが作ってくれた服をあげるって言ってるんだから、泉はお父さんへの接し方ををお母さんへもしてるのかもしれない。


「いります!是非ください!」


葉月がものすごい勢いで頭を下げた。


「ちょ!そんなにお願いしなくてもあげるよ!もともといらない服なんだし…」


すると葉月が泉の手を握って輝いた瞳で見つめた。


「ありがとう泉!これからは泉を神様として崇めるよ!」


(周りのアメリカ人みんな見てるよ〜)


「…うん。好きなようにして…」


泉もめんどくさくなったみたい。

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