すでに恋は始まっていた
「はいはい。大抵の競技はみんなが計画するんだ。その中でも一大イベントの『喧嘩』だけはレトワールが計画するんだよ」


「ちょっと待って!『喧嘩』限定なの⁉︎」


私は圭介の言葉にびっくりしたけれど、他のみんなは私の言葉にびっくり。


「日菜ちゃん、冗談だよね〜?」


《結構冗談とか言う子なんだ〜》


「え?」


(大真面目なんだけど…?)


「日菜、この学校の名物は喧嘩だぞ?」


理解できていない私に疾斗が教えてくれた。


「…そういうことか」


(ということは、観戦にきた他校の人にも私がレトワールだってバレるんだよね…)


「それじゃあ本題に入る。競技内容はだいたい決まっているから、詳しいルールだな」


1位だからか、疾斗が仕切っている。


他のみんなもそれが当たり前みたいに受け入れているから、それが普通なのかも。

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