すでに恋は始まっていた
同じ競技に参加している生徒がどんどん走っていく。


(みんな楽しそう…)


前に並んでいた人が走り終わって、次は私の番!


よーい…パン!


私のレースがスタートした。


(前の人達は「帽子をかぶっている人」とか、「赤ブロックのリーダー」とかだったよね…)


私は走って紙の置いてある机に行く。


もちろんその時点では1位だから、置いてある紙は選び放題。


(う〜んと…これ!)


私は目の前にあった紙を手に持って、中を見る。


『好きな異性』


(…どうしよう)


私が好きなのは青いカーネーション君。


だけどここにはその人がいない…。

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