すでに恋は始まっていた
「俺はもう一度、お前に挑戦する」


「え…?」


困惑する私とヘラヘラ笑っている相手。


「ただし!体育祭の時とは違うルールだ。勝つためならばなんでもあり。いいか?」


このルールを聞いた瞬間、笑っている顔がきみ悪く思えてきた。


「う…うん?」


(嫌な予感がする…。お昼休みに感じたのはこのことだったのかも…)


「はは!いい度胸だな。だが今度は簡単には終わらねーぞ?」


そう言って、あの時以上のスピードで突っ込んで来た。


(早い!)


心が読めるとはいえ、それなりのスピードで来られたら避けることで精一杯。


(それよりこいつ…何か隠してるような…)

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