すでに恋は始まっていた
私達の歌の前奏が流れる。


(まずい…これ、なんの歌?)


実は私、結構音楽に鈍いの。


歌うことは好きだけど、あんまり曲を知らないからいつも決まった曲ばかりなんだよね。


私は隣にいる凛愛の肩を叩いた。


「ごめん、私これ知らない」


《は⁉︎嘘でしょ⁉︎これ、相当有名なのに⁉︎》


(そんなに有名なんだ…)


「じゃあ、自分が知ってる曲入れて。私がこれ歌うから」


「うん!」


私が曲を入れる間、凛愛が歌っているんだけど…。

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