すでに恋は始まっていた
ガタン!


ついにジェットコースターが動き出した。


私の手は安全の為にあるレバーを強く握りしめ過ぎて、汗をかいている。


まずは上へ上へと登っていき、ついに頂上まできた。


(うそ!)


ジェットコースターは思ったよりも高くて、この高さから落ちると思うと逃げ出したくなった。


(ああ…地獄へのカウントダウンが始まる…)


私は恐怖のあまり、目を瞑ろうと考えていたことすら忘れていた。


緊張の中、ついにジェットコースターはものすごいスピードで落ち始めた。

< 302 / 363 >

この作品をシェア

pagetop