すでに恋は始まっていた
ピンポーン


迎えのチャイム。


「行ってきまーす」


ガチャ


「はよ」


「おはよ!…あれ?自転車じゃないの?疾斗はいつも自転車だよね?」


「日菜はいつも歩きだろ?今日は合わせるよ」


「ありがと!」


私の家は疾斗の家の裏だし、私だって一応自転車通学するべき距離なんだけど…私自転車嫌いなんだよね。


時間をかけて楽に行くか、時間を短くしてきついのを我慢して行くかって問題。


私、早起きは苦手だけどきついのはもっと嫌いだから断然楽をとる。


駅までは少し遠いけどそのくらいなら我慢しなくちゃね!


1時間半かけて学園に着いた。


こんなに時間がかかるのに文句を言わない疾斗は優しいな〜って思う。

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