すでに恋は始まっていた

真実

バン!


裏庭のドアを開け放つと、少し離れたところに縛られたみんなと…そのみんなに銃を向ける樹君がいた。


「そんな…」


熱風が吹く。


これは疾斗が怒っている証拠。


後ろから足音がした。


「ようこそレトワール1位のお2人さん」


声のした方を向くと…。


「霧谷…。なんであんたがここに…」


霧谷も同じように銃を持っている。


その時、新聞の記事のことが頭に浮かんだ。


(2つの拳銃…もしかしてこの2人が犯人⁉︎)


「俺は樹と組んでるんでね」


そう言いながら樹君に近ずいて肩に手を乗せた。


私はみんなのところへ行こうと1歩踏み出した。


「おっと動くな〜。動くとお前らの大事なお仲間が撃たれちゃうよ〜」


この言葉で私と疾斗は身動きがとれなくなった。

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