すでに恋は始まっていた
頭ではわかってる。


現実の世界ではみんなが待ってる。


だけど心が思うようにはいかない。


帰らなくちゃいけないのに…現実を見たくない私もいる…。


すると、急にカーネーション君が私の頭に手を乗せてきた。


びっくりして下を向いていた顔をあげると、優しい笑顔で笑っているカーネーション君。


「みんなのことを思い出してみて?」


よく意味がわからないけど、言う通りにすればなんとかなる気がした。


目をつぶり、頭の中でみんなのことを思い浮かべる。

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