すでに恋は始まっていた

噂の新入生

ピピピ…ピピピ…


目覚ましの音が聞こえる…。


（もうちょっと…）


目覚ましが鳴っても起きようとしない私に窓から差し込んできた朝日が起きろと文句を言うように顔を照らす。


（眩しっ…。しょうがないなぁ）


カチッ…


枕元の目覚ましを止め、ゆっくりと体を起こす。


「ん…んぁ〜。朝か〜」


（2度寝しようかな…）


「日菜〜今日は入学式なのに遅刻しちゃうわよ〜」


1階からお母さんの呼ぶ声がした。


「はーい。今起きたー」


（ちぇ〜）


クローゼットから新品の制服を出して着替える。


「うん！かわいい！」


私の中学校はセーラーだったから、ブレザーの生活にずっと憧れてた。