すでに恋は始まっていた
バッシャー…ポタ…ポタ…。


(ん?)


水をかけた音と、雫が落ちる音はするのに私は全く濡れた気配がない。


私は恐る恐る目を開けてみた。


目の前には誰かの制服のシャツ。


顔を上げてみると…。


「うそ!疾斗⁉︎」


疾斗は私を覆うようにして、濡れないように守ってくれていた。


私はびっくりし過ぎて、ただ立っているしかできない。

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