すでに恋は始まっていた
「…菜!…日菜!」


誰かが私を呼んでる…。


閉じていたまぶたを開けると、眩しい光が目に飛び込んでくる。


「ん…泉?」


「も〜やっと起きた。授業サボって何やってんの!」


《全く…心配させて…》


「日菜、大丈夫?」


《気を失っちゃったのかと思った…》


(そっか…私寝ちゃったんだっけ…)


「クスッ…2人とも心配してくれてありがとう。気は失ってないけどね」


2人とも読まれたことに気づいて、しまったという顔をしている。

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