すでに恋は始まっていた
「日菜の場合、『好き』っていうよりも『気になる』の方があってるでしょ?」


2人の顔が頭に浮かぶ。


疾斗は「気になる」であってると思う。


カーネーション君は…好きだと思うんだけどな〜。


「うん…そう言われてみれば…」


(さすが泉…私のことよくわかってる〜)


今日だけはなんだか泉が先生に見える。


泉は恋愛に関して興味ないイメージだったんだけど…。


「気になる人が2、3人いるのは誰でもあることだし、いいと思うよ?」


「そっか…でも、疾斗のことは…友達としてしか考えられない…かな?」


(青いカーネーション君への気持ちとは…少し違う気がする)


「まぁ、今はそれでもいいよ。いずれ分かるし」


「…うん?わかった」


(今は?いずれってなんだろう…?)


「とりあえず、疾斗君とは仲直りしたらどうかな?」


《そしたら日菜が悩むこともなくなる…よね?》


「うん!そうする!2人共ありがとう!今から行ってくるね!」


私は走って屋上を出て行った。

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