すでに恋は始まっていた
ドンッ


「きゃっ」


疾斗探しに夢中で周りを見ていなかったからか、誰かがぶつかってきた。


目を見る限り、わざとではないみたい。


ぶつかったことに気づいてすらないけど。


「おい、日菜…なんでここに…」


「へ?」


声のする方を振り向くと…。


「え!あ!疾斗⁉︎なんでここに⁉︎いや、私がここにいるのがおかしいのか…」


「おい、落ち着け。何しに来たんだ?」


(そうよ。落ち着け、落ち着け私)


「あの…疾斗に話があって…ついてきてくれない?」


「…ああ」

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