すでに恋は始まっていた
《このネタ…使えそうね》


「このネタを何に使うって?」


(今心が読めるって知ったのに、私に知られちゃいけないこと考えるなんてバカなの?)


「ひっ!本当に…読んでる。化け物め!」


「な!日菜になんてこと言うのよ!」


「そうよ!日菜に謝って」


『化け物』という言葉が頭の中でループする。


2人が必死に守ってくれているけど、私には聞こえていない。


化け物…化け物…化け物…


「いやぁぁぁぁ」


私の目の前が真っ暗になって…涙が頬をつたった。

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