すでに恋は始まっていた
「うん!おかげさまで!」


「あーー!日菜倒れたの忘れてた!」


葉月と私の会話で思い出したみたい。


(おそ…)


「2人ともありがとね」


「「友達助けるのは当たり前でしょ!」」


2人が得意げに笑って見せる。


「あ、気づいたんだ。その花」


私が手に持っていたカーネーションを指差した。


「うん!置いてくれたの泉でしょ?ありがとう!よく覚えてたね」


「もっちろん!」


(なんでカーネーション君との出会いの話は覚えてくれないんだろう…)


私は近くにあった箱へ優しく花を入れた。


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