バイト店長
はじまり
4月・・・・・桜の舞う季節。私は晴れて高校生になった。
真新しい制服に袖を通して、身支度を整えた。
「行ってきます」
母にそう伝えると後で行くからと言われ外へ出た。
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いつもみたいに歩いていると後ろから
「おう」
聞き慣れた低い声が私の横を通る
「・・・・・裕二。相変わらず背デカイね」
私は無愛想ながら褒めた。
「へいへい。デカくてすみませんねぇ」
裕二がにかにかと楽しそうにしている。
「褒めたんだけど。」
「え?本気で?」
「本気ではない」
「なんやそら」
こんなバカ話をしているうちに駅に着いた。
私がこれから通う高校はこの駅から1時間はかかる。
「・・・・・まだこの駅か」
「しょうがないよ。遠いもん。何で棚浜学園受験したの。」
「そらぁ、だって高校で医学部あんの棚浜だけだし」
「・・・・・やっぱ裕二が医学部とはあり得ない」
「へへん!この俺様が落ちるとでも思ったか!」
「・・・・・」
そう。私の・・・いや。私たちの通う棚浜学園は日本で唯一の大学みたいな高校なのだ!