友達になるということ
疑惑




受験生というのは大変だ。
休みの日もゆっくりすることはできず、受験の為に動いていなくちゃいけない。


面倒だな、と思いながらも、あたしは今通ってるこの高校の説明会へとやってきたのだ。


『それでは、学校の中を少し案内しますね』


学校の概要について説明されたあと、学校の中を案内される。


部活動を見せてもらったり、高校ならではの教室を見せてもらったり。


何より、中学校とは比べ物にならないぐらいの広さに、あたしは驚くと同時に胸を踊らせていた。


早く高校生になりたい。


早く中学を卒業して、少し遠いこの高校に入学するんだ。


やっと、やっと、彩芽と蘭から離れられる……!


高校生がどうだとか、そういうことじゃなくて、あたしは自分で行きたい高校を選べるということが何より嬉しかったんだと思う。


彩芽と蘭と違う、あえて遠い学校へ行けば、もう二人と会うこともないはず。
ただ、その一心だった。



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