友達になるということ
――ドサッ!
「……あ」
あたしが肩からかけていたバッグが、机の上の椿くんのバッグに当たってしまい、椿くんのバッグが床に落下。
いつだったか、同じようなことがあった気がする。
そして、今回も椿くんのバッグは開いていた。
一度ならず二度までも。置きっぱなしで開けっぱなしの椿くんもどうかとは思うけど、2回もバッグの中身をばらまけてしまって申し訳ない。
あたしは、怒られないように慌てて拾い上げる。
前回は、ここで椿くんと山茶花くんの小学校の頃の写真を見つけたんだよね。
今回はその写真は出てこなかった。もうあの写真は持ってないのかな、それとも別のところにしまってあるのかな。
すると、代わりに別の物が目にとまった。
エアメール……つまりは外国にいる人からの手紙。あの、赤とか青とかの線が封筒に入っているアレ。
そんな物が出てきて、あたしはドキッとする。
だって、椿くんの知り合いで外国にいる人なんて、あたしが知る限りでは1人しかいない。