黒詩の夜虹

広き深い海の星屑

渡るのは年に一度の
文月の夜。


輝くほどに
星屑が溢れる夜は
渡れずに
互いの想いを馳せる。


穂先揺れるほどに
雲海が踊る夜は
歩き渡り
互いを繋げよう。


波紋拡がるほどに
雨海が拡がる夜は
橋掛かり
互いの身寄せよう。



繋ぎ逢えるよう
愛しき想い人を
文月の星屑の夜に
ただ
ただ願い想う。


愛しき彼の者を。

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