動き出した、君の夏
真っ白の茶碗から、真っ白の白米をつまんだ
あー…ホテルの朝飯ってすっげぇ美味い…

『………―(。´-д-)―Zzz…』
「寝んなバカ」
『いてっ』

ぱん

裕樹に軽く頭をはたかれた
その衝撃で、箸でつまんだ米が茶碗に落ちた

「すげぇな。箸持ったまま寝るなんて」
『すげぇだろー^^』
「褒めてねーよ」
『そーなのか?』
「……」

何か分かんねぇけど、裕樹にすっげぇ呆れた顔で見られた
ヘラッと笑って、白米を口に入れた

『…やっぱ美味ぇ~~っ♪』
「あ、そーだ。朝さぁ、陸部来たぜ」
『ふーん…千夏も?』
「うん。起こそーとしたんだけどさ、「起こしたら悪い」って言われたから起こさなかった」
『全っ然起こしていーからな。そーゆうとき』
「はいはい(笑)。今日からインハイだってな。千夏が「試合頑張れ」って言ってた」
『ふーん……』

また一口

そーか…今日からインハイなんだな…

『よっし。今日の試合はマジで勝てそう』
「単純(笑」

裕樹がハハ。と笑いながら焼き魚を口に入れた

単純でも、それが俺のやる気の源(みなもと)なのな
でも、俺のホームランは、チームのためのモノだ

な、千夏?

千夏も、頑張れな!!
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