動き出した、君の夏
ゴンゴン

夜8時
ご飯を食べ終わってユニフォームを畳(たた)んでいるとドアをノックされた

『はーい』
「千夏」
『はーいっ』

がちゃ

夕の声に即行で反応してドアを開けると、花火セットを持った夕が立っていた

「花火しね?」
『今から?』
「ホテルの裏に公園あんじゃん。あそこで皆でやろーぜっ」
『皆?』
「野球部の15人と、陸部の7人!!」
『それはまた大勢で…』
「あ、でも陸部だって明日大会だろ?俺等もだからあんまできねーけどなっ」
『うん。いいよ!そっちのがいい子も居るし』
「じゃ、10分までに集合なっ」
『はーいっ』

がちゃ





『…花火ぃっ!!』

やった!!実は今年の夏初めて!!


『瑞希ーっ!花火だって!!』

瑞希の部屋のドアの向こうから、すぐ返事が返ってきた

「お、やるやるっ!!」

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