動き出した、君の夏
「そ。俺達優勝しちゃったのよ♪」

裕樹がピースをしながら言った
瑞希と2人で裕樹に駆け寄った

『おめでとー!!』
「見た決勝!!マジ凄かった!!」

「すげーだろ?すげーのよ!!!!」

ドアの前で3人で騒いでいると(邪魔じゃん…)
裕樹の肩から夕がひょっこり顔を出した

「おーす!」
『わっ』
「オス。やったな村松!!」
「三村も狩野も聞いたのな?ま、聞かなくてもテレビとか新聞見れば分かるよな?」
「そりゃーね。あたし決勝見に行きたかったなー。な、千夏?」
『え、うん!!』
「何だよー。見に来いよー」

裕樹が口を尖らせた
そりゃあ見たかったよ!!…夕はベンチだけど…

「あたし等も大会あるからさぁ」
『調整中ー』
「ふーん」
「そっか。頑張れよ!!」

夕が笑顔でそう言ってくれた

「さんきゅー!!」
『うん。頑張る!!』

嬉しくて有頂天になりそう…
まぁ、夕はド天然だから何の意識も無いんだろうけどね…
分かってますよ。ええ ァ,、(o・∀・o),、'`

騒いでると、スピーカーから音がした

《緊急全校集会を行います。至急体育館に集まってください》

「お、来た!!」

夕が嬉しそうにスピーカーに向かって言った

「俺等表彰されるから!!」
「って裕樹。賞状持ってていいのかよ?」
「あー大丈夫!!今から返す!!」

裕樹は夕の腕を引っ張って階段を降り始めた

「夕!行こーぜ!!」
「ん?おお!!」


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