動き出した、君の夏
『あ、いや…あたしは今から帰るんだけどね…』

部活終わっても学校でぐだぐだしすぎたし、道も暗いし

「え、もうそんな時間か?」

夕が慌ててネットの中にある時計を見上げた

「うわ、ホントだ!三村、ちょっと待っててくんね?」
『ぇえ?』

「一緒に帰らね!?」



『へぇっ!?』

「だ…駄目か?」
『え…っ』

夕が少し寂しそうな顔をした
ぁああ…そんな可愛い顔しないで…

って何してんの!!
こんなチャンスあんまり無いのに!!

『全然大丈夫っ!!待ってる!!』

夕の顔が一気に明るくなった

「悪り!すぐ出るから待っててな!!」
『うん!!』

夕がネットで囲われた個室から夕が笑顔で出て行った



『ど…どうしよう…』

初めてだってば!!男子と帰るの!!

中学で彼氏なんてできなかったし!!!!
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