動き出した、君の夏
『あたし、決勝見たよー』
「お、マジで?」
『皆カッコ良かったー♪』
「俺、せめてベンチ入りたかったなぁ」

遠くを見て、少しだけ寂しそうに言った
スタンドが映ったとき、メガホンを口に当てて応援している夕が見えた
その顔は凄い清々しくて、部員を純粋に応援してた…
多分、純粋に応援してるのは確かなんだけど…

『…やっぱり、出たかったよね』
「…ん?ぉお。まあ」

ちょっと驚いた顔で、それから苦笑いになった
汗を拭きながら、ちょっと困ったみたいな顔だった

「…そりゃあレギュラーのヤツ等は俺よりすっげぇ上手いし」
『うーん…でも…』
「ま、3年で1回でも試合出れたらいいなってカンジだし(笑」

『それじゃ駄目でしょ!!』

気が付いたら、つい、叫んでた
背伸びして、夕を睨みつけて
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