動き出した、君の夏
『やー。夕がレギュラー入りして2週間かぁーっ』

その2週間の間
記録回であたしと瑞希は自己ベストを更新しました☆

『これからさぁー、4番バッターの道へ突っ走るんだよー♪』
「どーだろーね」

裕樹が真顔で言いながら近くにある椅子に座った

『え?』
「どーゆうことだよ?」

うん。と頬杖をしながら話し始めた

「ウチって、部員多いじゃん。で、試合に出られるのは9人。1このポジションを何十人もで争うわけよ」
『うん。そうだね』
「それで、どの部員も中学時代はトップエースとしてプレーしてたじゃん?だから、いつひっくり返されるか分かんないのよ」
『確かに…』
「それにウチの監督さん厳しくてさー。レギュラーから三軍に格下げもありえるわけよ」
『マジで…?』

気持ち良さそうにすやすや寝入る夕の顔を見た
夕は、やっと上り詰めたのに、いつ降ろされるか分かんないんだ…

「それにっ」

裕樹が椅子から立ち上がった
じゃあ、ずっとキャッチャーの裕樹って凄いんだ…

「もう、夕にもライバルは居るし」

『へ?』
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