動き出した、君の夏
『…そうなの?』
「おう。全然打てねぇし、全然投げれねぇ」
『そう、なんだ…』
「打率も守備も乱れっぱなしなんだよ。これじゃあレギュラー卓人に取られちまうかもな^^;」

『それは駄目だよっ!!!!』

起き上がって机をバン!と叩いた

『それで取られちゃ駄目だよ!!!!』



夕の顔が、にまーっと笑った

「そ。だから練習しかねぇの」
『あ…』
「スランプで辛い。でもレギュラー取られたくねぇから練習する。それっきゃねぇもんな」
『…そうか…』

がたんっと席を立ってあたしの肩に手を置いた

「ま、三村にはライバル居ねぇかもしれねぇけど、練習しかねぇから。お互いがんばろーぜ!!」

『…うん』
「よし。じゃ、これ飲むか?」

机に、夕と同じオレンジジュースのパックを置かれた

『何で?』

え?え?
もしかして??

「さっき自販機で勝ったら2つ出てきてさー。おばちゃんに言ったんだけど持ってけって。だから、三村にやる」

あ、そんな理由ね…
べっ・・・別に期待は…してないわけではないけど…

『あ…有り難う?』
「いーって^^」
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