動き出した、君の夏
「…お、村松だ。アイツ一軍入ったんだー」
『へ?どこどこ?』
「ホラあそこ」
瑞希の指差した先――列の1番後ろ
黒いショートカットのツンツンしてる頭をして
腕に汗をいっぱい浮かべて走っている彼が居た
彼が、あたしのクラスメートの村松 夕(ユウ)
『…夕って野球部だったんだ?』
「あれ、知らなかった?クラス一緒なのに」
『だって野球部って部員めちゃめちゃ多いじゃん!!つかあたし、試合に出てる一軍の人でもあんまり知らないよ』
「…それは軽くヤバい」
『え、そー…かな』
「だってそんな9人って学校のヒーローみたいなモンじゃん?…ってヤバい!!電車あと3分で来る!!!!」
『嘘!?急ごう急ごう!!!!』
校門に向かって走り出したとき、チラっと野球部の方を見た
グランドを何周走ったか分かんないのにまだまだ走り続けていて、とても終わりそうじゃなかった
『…てかさぁ、次の電車まで1時間くらいあるよ?野球部帰れんのかな?』
「さーあ。つか、野球部より今はあたし等の心配でしょ!!!!」
『へ?どこどこ?』
「ホラあそこ」
瑞希の指差した先――列の1番後ろ
黒いショートカットのツンツンしてる頭をして
腕に汗をいっぱい浮かべて走っている彼が居た
彼が、あたしのクラスメートの村松 夕(ユウ)
『…夕って野球部だったんだ?』
「あれ、知らなかった?クラス一緒なのに」
『だって野球部って部員めちゃめちゃ多いじゃん!!つかあたし、試合に出てる一軍の人でもあんまり知らないよ』
「…それは軽くヤバい」
『え、そー…かな』
「だってそんな9人って学校のヒーローみたいなモンじゃん?…ってヤバい!!電車あと3分で来る!!!!」
『嘘!?急ごう急ごう!!!!』
校門に向かって走り出したとき、チラっと野球部の方を見た
グランドを何周走ったか分かんないのにまだまだ走り続けていて、とても終わりそうじゃなかった
『…てかさぁ、次の電車まで1時間くらいあるよ?野球部帰れんのかな?』
「さーあ。つか、野球部より今はあたし等の心配でしょ!!!!」