動き出した、君の夏
ヒュッ

「…ッふ」

カキンッ



ヒュッ


カキインッ


その空間には

ピッチングマシーンがボールを投げ出す音
夕のバットを振るときの吐息の音
ボールがバットに当たる音だけが響いていた

『……ホントだ…』




「あ」

顔を上げた夕と、目が合った







「三村!狩野!!」



< 72 / 273 >

この作品をシェア

pagetop