動き出した、君の夏
器具庫の中から、ボールが何十個、何百個も入った大きなプラスチックのカゴを取り出した

『お…重ッ…』

予想以上にかなり重くて、必死で両手で持ち上げた

『ねぇ…瑞希』
「あ?」

器具庫の近くの水道で、ひたすらジャージャー水筒に水を入れる瑞希が、かなり不機嫌そうな声を出した

『これって…ちょっと本物のマネージャーっぽくない?』
「強制的にやらされて楽しいのかよ千夏は。Mかっての」

そ、そんな言わなくても…

『瑞希…嫌っぽいね…』
「ったりめーだろ!!」

ぱしゃん。と水が跳ねた

「っそーあの野郎…こんなのマネージャー1人にやらせときゃいいんだよ…」

またぶつぶつ言いながら水筒を新しいのと替えた
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