動き出した、君の夏
『ねぇ先生…』
「何だ?」

打ち込みをしてる最中
それを眺めながら監督に声をかけた

『夕って…どうなんですか?』
「夕…ぁあ、村松か。どうって、何がだ」
『えーと…バッターとして…その、4番とか、なれないんですか?』
「4番…か…」

監督は、顎(あご)に手を当てて考え込んだ

「反応は速いし、打ち込みは激烈。距離も飛ぶし…ま、いいんじゃねぇか」
『マジですか!!!!』

あんまり監督が夕を褒めるし、「いいんじゃねえか」なんて言ったから
自分でもビックリなくらい嬉しくなった
監督は、いきなり大声を張り上げたあたしにビックリしていた

「…三村」
『はい?』

「…お前。村松と付き合ってんのか」

『ぇええッ!?』

どうしてそれをーーーーッ!!!!????
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