片思いの距離
「柊!ボタン全開!はやく着替えて!」
「はい…」
「温!起きて、遅刻するよ!」
「ん~、はぁい…。」
眠い目を擦りながら、温はやっと体を起こして支度を始めた。
私は、この双子の隣に住む高校1年生
西川・若葉(にしかわ・わかば)
そして同じく高校1年生のこの双子
神川・温人(かみかわ・はると)
神川・柊人(かみかわしゅうと)
私の朝は、この二人を起すことから始まる。
幼稚園からずっと一緒にいてなんやかんや学力もほぼ差はなく、高校も一緒になってしまったため、通学も一緒。
でも、私たちの中で一番頭がいいのは、まったりしてる温だったり。
「ていうか、若葉さぁー。」
Yシャツのボタンを閉じながら、柊は呆れたように口を開いた
「ん??」