片思いの距離
階段をおりてくる二人の足音と、大きいあくびが聞こえる方を見ながら言った
「じゃあ、私は今日はお先に行きますね!温と柊に伝えといて下さい」
「分かった。学校、頑張って!」
「はい!では。」
私は、外に出て通学路を歩きながら
な、なんで教えてくれなかったのよ!?
バカ温、柊め!
今日からカーテン気を付けないと。
と思いながらも今朝柊が言っていた
―俺ら、高校生なんだけど―
が胸に引っ掛かっていた
この歳で、男子の部屋に入るのはそんな駄目なのかなぁ…。
幼馴染みだとしても…?
別に、私は温と柊なんて恋愛の対象に入ってないし
きっと二人も私のことをそう思ってるはず。
小さい頃からずっと一緒だったもん。
お風呂だって入ったことあるし。
今さら、二人の上半身とパンツ姿見たくらい何ともない