おでこにキス。
一足先に帰る私の手を取り、昴は


『5年後の8月20日!この場所で!!』


そう言った。



私は、昴の方を見ずに自転車にのり公園をあとにした。



それから結局、昴には会っていない。


出発の日、空港まで送りに行くという友達の誘いを断りこの公園に来ていた。


昴と座ったブランコに1人で座り、空を飛んでいく飛行機を見送った。


どれかに昴が乗っているのかな。


そう思いながら。


結局最後まで、大事なこと閉まったまま、伝えられないまま。



『……行ってらっしゃい、昴。からだに気をつけて。 無理はしないで。元気でいて。頑張ってね。…………大好きだよ。昴。本当は、離れたくないよっ!! 行かないでっ!!』



『昴がいないと、どうしようもなく、寂しいよっ。』



飛行機を見上げながら、泣いた。





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