黒愛
駅前のコンビニで待ち合わせ。
私の前へワゴン車が止まった。
お姉さんが「乗って!」と言う。

中に乗り込むと5人の男の人達がいた。
みんなもう酔っ払っている。

お姉さんもかなり酔っ払っている。

「私の名前知らないよね?
なおだよ。こいつが弟!
その他は弟の友達!
運転手が私の旦那だよ。」

とざっくり説明してくれた。

(なおさん…かぁ。結婚してたんだぁ。)

そんな事を考えてる間に
カラオケ店に着いた。

イケメン揃いで、一人だけ太っている。
20代後半くらいか?
みんなお洒落。

私は最後に車を降りた。
なおさんの旦那さんと目が合った。

ペコッとお辞儀をすると
無言で、無表情で、無視された。

(怖い旦那さんだぁ。)

カラオケ店に入り、みんな盛り上がる。
飲め飲めとみんな勧めてくる。

いつもより飲める。

(仕事じゃないから飲めるのかな?)

そう思った。

2時間ほどで解散することになった。

私は親に居酒屋で働いていると嘘をついている。
こんなに顔が真っ赤だと
遊んでいたのがばれてしまう。

私はなおさんに「どうしよう」と相談した。

なおさんは
「うちに泊まっていきなよ!」
と言ってくれた。

私は甘える事にした。
なおさんは弟の為に来てくれたから
お礼だよと私の親に電話してくれた。

「職場が一緒なんです!
今日うちに泊まりますから~
心配しないでくださいね!」

私はなおさんの家に泊まる事になった。
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