黒愛
私は車の中で寝てしまっていた。

なおさんの旦那さんが運転席に。

みんなもういなかった。

(私どんだけ寝てたんだろ…)

「着いたよ。」

(あれ?なおさんがいない。)

「あの…なおさんは?」

なおさんの旦那さんは当たり前かのように

「帰ったよ。」と言った。

なおさんは日中も仕事していて
明日朝早くに出勤しなくてはならない。

今は夜中の3時。
職場は遠く車が実家にある為
実家で寝てそのまま出勤するとの事。

私は「なんかすみません…」
と謝った。

家の中に入ると、大きな水槽で
熱帯魚が青いライトで照らされていた。

「俺はリビングのソファーで寝るから
寝室のベッド使っていいよ。」

「いえ申し訳ないです。
私がソファーで寝ますよ。」

「大丈夫だから。使いな。」

部屋は3部屋。
リビング、子供部屋、寝室。

私はベッドを借りることにした。

いつも3秒くらいで寝れる私。
でもなかなか寝付けない。
20分くらい寝返りを繰り返して
うとうと眠くなってきた時

コンコンっ!

寝室のドアが鳴った。

「は、はい」

「あのさ…俺もベッドで寝ていい?」

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