新選組と最強子供剣士
仲間との再会①
辺りはもう真っ暗。
僕はなるべく人に見つからないように走っていた。
お梅さんをどこかに連れ去ろうとした人物。
まだそう遠くには行ってないはずだ。
「にゃ~」
「ん?叶、どうした?」
叶は一鳴きすると、僕の肩から降りた。
そして身軽に建物の隣に置いてある物を使って屋根に登る。
そしてまた、僕の様子をうかがいがら進む。
僕も屋根に上り、そのまま叶と一緒に屋根の上を走る。
叶の後を着いていくと、三人の男が歩いているのを見つけた。
あれを追いかけていたのか。
男達を注意深くつける。
すると、男達の前方に男が1人立っていた。
僕は立ち止まって様子をうかがう。
「おい貴様ら」
発された声は聞いたことのある声だった。
あの男、昼間の男か。
暗しい遠いからよく見えない。
「なんだお前!?」
「勝手な行動はよせ。それは契約に反する」
「知ったことか!あの女を手に入れれば、こちらにだって‥‥‥」
「負け惜しみは見苦しいぞ」
「うるさい!お前は俺らの言うことに従っていればいいんだ!」
なんか揉めてるな。
こっちには気づいてなさそう。
あの女っていうのはお梅さんのことかな?
よし、もう少し近づくか。
「俺は二週間、お前らを敵から守る。それがお前らとの契約だ。だが俺はこうも言った。勝手な行動をしては守れないと」
「この、下銭な浪人の分際で‥‥‥!」