新選組と最強子供剣士
そんなに深追いするのはよろしくないんだけどな~


「いないよ。僕の目の前で死んだんだもん」


斎藤さんの目を見て言った。


斎藤さんは、ばつが悪そうにして顔をそらす。


「京に来たのはいつだ」


「わかんない?気がついたらいた」


「どこで寝た」


「川の近く」


「野宿したのか」


「のじょく?ん~外で寝たよ」


短い質問と短い答え。


そろそろ飽きてきたな。


「お前の持っているのはなんだ」


土方さんがクゥちゃんを見て言う。


この時代の日本には、ぬいぐるみはなかったっけ。


あるとしたら人形くらいだよね~


「犬の人形。僕の相棒のクゥちゃん」


ちょっと自慢するように言ってやる。


軽くどや顔してると思う。


「その着物は?」


どうやって言おうかな。


西洋の方の着物って言ってもな~


‥‥‥‥そうだ!


「金色の髪のしたおじさんにもらったの。クゥちゃんもそのおじさんからもらったの」


金色の髪をした日本人はこの時代にはいない。


髪とか染められないからね。


ぐぅ~~~~~~~


その時、僕のお腹が盛大になった。


そりゃもうはっきりとなりましたよ。


この時代に来てから、川の水しか飲んでない。


お腹すいたな~
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