新選組と最強子供剣士
3人の気配が無くなると、私もその場から動き、天井裏に入った場所から降りる。


それは運良くも私の与えられた部屋。


ふぅ~バレなくてよかったですわ。


それにしても、隊長、全然衰えていませんでしたわね。


蔑むような目も、威圧的な声も、姿が変わっていても分かるほどゾクゾクいたしましたわ❤


それでこそ私のリーダーですわね。


隊長と再会してから、ちょっと心配でしたのよねぇ。


少しも甘くなっていませんでしたわぁ!


まぁここではお世話になっている身ですし、そんな非道な決断を下す場面はないでしょうけど。


「立、入るよ」


廊下から声が聞こえたかと思うと、隊長が許しも得ずに部屋に入ってくる。


だけど、私は気にしない。


「立、僕が山南さんといた時、天井裏にいたよね?」


「あらら、ばれてましたか」


当たり前だ、というように隊長は笑う。


その笑顔は、子供のような無邪気な笑顔とは別の物。


「で、どこから入った?」


「実はここの天井、あそこです。あそこから天井裏に入れるんですよ」


「へぇ~、使われてる形跡は?」


「ありませんでした。私、部屋に戻ってヨガをしてたんです。その時に天井を見ていたら、偶然見つけたんですよ」


違和感があったから調べたら偶然に見つけた。


隊長は何かを考えている様子。


少し考えた後、何があったのか溜め息をつく。


「どうされました?」


「別に。それより立、僕が山南さんの家を出て行った後、土方さん達で何か話してたよね?」


「ああ、はい」


「どうせ話聞いてたんでしょ?」


「もちろんです♪」
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