新選組と最強子供剣士
それにしても、この人威圧感がはんぱないよ。


さすが新選組の副長だ。


おまけに目つきも悪いし、冷や汗が出てくる。


「お前、家は」


「ないよ」


「どこで寝るんだ」


「外で寝る」


あたり前じゃないか。


住むとこなんてないんだし。


「金は?」


「お金なんて持ってない」


「飯はどうするんだ」


「‥‥‥‥‥どうしよう」


そういえば考えてなかったな。


野宿はいいとしてお金は?


誰かのお金を盗むか?


いやいや何考えてるんだ僕。


でも、人間、飯食っていかなきゃ生きられないよね。


川で魚を取る?


8歳児が?‥‥‥‥‥無理だよね。


いや、頑張ればいけるかな?


クゥちゃんを売る?


これは最終手段にしよう。


どこかに住み込みで働かせてもらおうか。


心の優しい人がいればいいけどな~


でも、8歳の子供が頼んで雇ってくれるかな?


「副長、斎藤です。局長と組長を連れて来ました」


いろいろ考えていると、斎藤さんの声がした。


廊下に、沢山の人の気配がする。


「全員入ってくれ」
< 16 / 416 >

この作品をシェア

pagetop