新選組と最強子供剣士
そして山南さんのそばに行く。


「どうかしましたか?」


「今日のお昼、空いてる?」


「何かご用でも?」


「ちょっとね。山南さん、薙刀って知ってる?
〈斬〉を基本とした槍なんだけど」


「ええ、知っていますよ」


さすが物知り。


手がかり1つゲット!


「じゃあさ‥‥‥」


「おい剣壱、今は稽古中だ。後にしろ」


山南さんと話していると、土方さんが入ってきた。


チッ、いいところで入ってきやがって。


おっと、今のはダメだな。


不本意だけど、土方さんの言うとおりだし。


‥‥‥‥そうだ!


「じゃあ土方さん、僕と試合しようよ」


「は?」


「はい決定ね!山南さん、木刀貸して」


「え、あ、どうぞ」


有無を言う前に山南さんに向かって手を差し出した。


その手の上に木刀が置かれると、僕は土方さんに向かって木刀を突きつけた。


「お前‥‥‥」


「土方せーんせ、ご指導お願いします♪」


「この、糞餓鬼‥‥‥上等じゃねぇか」


挑発的な笑みを土方さんに向けて、神経を煽るように言った。


土方さんの顔には血管が浮かび上がっている。


土方さんは、一見、冷静沈着な性格と思われることが多い。
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